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VercelとNetlifyを使い分ける理由|無料で複数サービスを運用するための現実的な選び方【2026年】
2025/9/8
2026/2/23
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Web開発Tips

VercelとNetlifyを使い分ける理由|無料で複数サービスを運用するための現実的な選び方【2026年】

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VercelとNetlifyはどちらも無料プランが充実しているホスティングプラットフォームです。「どちらかに全部乗せればいいのでは?」と思われるかもしれませんが、無料で使い続けることを前提にすると、自然と使い分けの答えが出てきます。


なぜ2つに分けるのか

理由はシンプルで、無料枠を1つに集中させると上限に達しやすくなるからです。

複数のサービスやサイトを運営するなら、VercelとNetlifyに分散させてそれぞれの無料枠を使い切るのが現実的な戦略になります。お金をかけるつもりがあれば、どちらか片方にまとめて有料プランを使えばいい話なので、わざわざ2つ使う必要はありません。


無料プランの上限はどのくらい?

まず、それぞれの無料枠の実態を把握しておきましょう。

Netlify 無料

Vercel Hobby(無料)

帯域幅

100 GB/月

100 GB/月

ビルド時間

300分/月

6,000分/月

サーバーレス関数

125,000回/月

150,000回/月

商用利用

✅ OK

❌ NG

上限超過時

サイト停止(翌月リセット)

サイト停止(翌月リセット)

Netlifyは帯域幅100GBとビルド時間300分という制限がやや厳しめです。1日に何度もデプロイしたり、大きめのアセットを配信したりすると、月の途中で上限に達することがあります。一方Vercelはビルド時間が6,000分と余裕がありますが、商用利用が規約で禁止されている点が最大のネックです。


無料前提での使い分け

無料で使うとなると、選択肢は実質2パターンしかありません。

アクセス制限が不要なら → Netlify

静的サイト・ブログ・ポートフォリオなど、IP制限やBasic認証を必要としないプロジェクトはNetlifyが向いています。商用利用もOKなので、収益化しているサイトでも気にせず使えます。

ただし、月間100GBの帯域幅制限には注意が必要です。サイトの平均ページサイズを2MBとすると、約50,000PV/月で上限に達する計算になります。

ミドルウェアを使った処理が必要なら → Vercel Hobby(ただし非商用限定)

Next.jsのミドルウェアはIP制限やBasic認証だけでなく、リクエストが実際のページに届く前に介入できる層です。認証状態によるリダイレクト、特定のユーザーエージェントのブロック、多言語サイトのロケール振り分け、A/Bテストのルーティングなど、「誰に・何を・どう返すか」をコードで自由にコントロールできます。

こうした処理をミドルウェアで実装したい場合、VercelはNext.jsの開発元なので挙動が完全一致して信頼性が高く、Vercel Hobbyが唯一の無料の選択肢になります。

ただし、Vercel Hobbyは商用利用が規約違反です。収益化しているサービスには使えません。

商用 × アクセス制限が必要 → 無料の選択肢はありません

これが唯一、無料で解決できないパターンです。

  • Vercel Hobbyは商用利用NG
  • Netlify無料プランはIP制限・Basic認証が使えない上に、ミドルウェアの信頼性にも不安が残る

この条件が揃った場合は、有料プランへの移行を検討するしかありません。Vercel Pro($20/月〜)またはNetlify Pro($19/月〜)が現実的な選択肢になります。


NetlifyのNext.jsミドルウェアが△な理由

「Netlifyでもミドルウェア使えるのでは?」と思われるかもしれません。確かに対応はしていますが、スタンドアロンのNext.jsとは挙動が異なる点があります。

  • 実行順序の違い:ヘッダーとリダイレクトがミドルウェアの「後」に評価される
  • ファイルシステム非対応:ミドルウェア内でのファイルアクセスが不可
  • IPヘッダーの信頼性:CDN経由でIPが正確に取れない場合がある

特に3点目がIP制限の実装でネックになります。「動いてはいるけど、本当に正しいIPを見ているのか?」という不安が残りやすいです。VercelはNext.jsの開発元なので、この問題が起きません。


プラットフォーム対応状況の一覧

機能

Netlify 無料

Netlify Pro

Vercel Hobby(無料)

Vercel Pro

IP制限(プラットフォーム機能)

❌(Enterpriseのみ)

Basic認証(プラットフォーム機能)

❌(機能なし)

ミドルウェア自前実装の信頼性

商用利用

Vercel Proでもプラットフォーム機能としてのIP制限・Basic認証は提供されていない点が意外なポイントです。Vercelでアクセス制限を実現するには、どのプランでもミドルウェアの自前実装が前提になります。


まとめ

無料前提で整理すると、判断はシンプルです。

状況

選択肢

アクセス制限なし・商用OK

Netlify 無料(100GB帯域幅・300分ビルド)

ミドルウェアで処理したい・非商用

Vercel Hobby(無料)(100GB帯域幅・6,000分ビルド)

ミドルウェアで処理したい・商用

無料の選択肢なし → Vercel Pro($20/月〜)またはNetlify Pro($19/月〜)

「無料で使い続ける」という前提さえ決まれば、VercelとNetlifyのどちらを使うかは自然と決まります。逆に言えば、有料でもいいなら片方に集約してしまった方がシンプルです。

Next.jsはVercelが開発しているため、Vercel以外のプラットフォームでは細かい挙動の差異が出やすい点も、長期的な運用コストとして頭に入れておくといいかもしれません。

カテゴリ:Web開発Tipsタグ:NetlifyVercel

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