
プログラミングやWeb制作を始めると、必ず出てくる「Git(ギット)」という言葉。調べてみても「バージョン管理システム」「分散型」など、難しい言葉ばかりで挫折した人も多いのではないでしょうか。
この記事では、専門用語をできるだけ使わず、日常のたとえ話を使いながらGitの仕組みをやさしく解説します。
Gitって何?
ファイルの「変更の歴史」を記録してくれる道具です。
それだけです。本当にそれだけなんです。
なぜGitが必要なの?
こんな経験はありませんか?
「index.html」を編集してたら、ぐちゃぐちゃになった。 3時間前の状態に戻したい…でも戻せない!
Gitを使っていれば、「3時間前に戻して」が一発でできます。
他にもこんな悩みを解決してくれます。
「最終版_本当の最終版_修正済み_v3.html」みたいなファイルが増えてきた…
Gitを使えば、ファイルは1つのまま、変更の履歴だけが記録されていきます。もうファイル名で管理する必要はありません。
これがGitの一番の価値です。
Gitはどうやって変更を記録しているの?
ノートに日記を書いている場面を想像してみてください。
普通の日記は、書いたら上書きされていきますよね。でもGitの日記はちょっと特別で、書くたびに自動でコピーを取ってくれるんです。
- 1月1日に書いた内容 → 保存されてる
- 1月5日に書き直した内容 → 保存されてる
- 1月10日にまた直した内容 → 保存されてる
「やっぱり1月5日の内容が良かったな」と思ったら、そこに戻れます。
この「保存する」操作のことを、commit(コミット)と呼びます。
保存する前にひと手間だけある
commitする前に、「どのファイルの変更を保存に含めるか」を指定する作業があります。これを**add(アド)**といいます。
とはいえ、難しく考えなくて大丈夫です。
git add .(ピリオド付き)と打てば、変更したファイルを全部まとめて含めてくれます。ほとんどの場合はこれでOKです。
ただ、慣れてくると「今回は関係ないファイルは含めたくないな」という場面が出てきます。そんなときだけ、ファイルを個別に指定してaddすれば大丈夫です。
買い物にたとえると、git add . はカゴにまとめて全部入れること。個別にaddするのは一つずつ選んでカゴに入れること。
どちらにしても、レジで会計する(commit)まで記録は残りません。
ここまでは全部「自分のPC」の中の話
ここまでの操作は、すべて自分のパソコンの中だけで完結しています。
でも、こう思いませんか?
「PCが壊れたら全部消えるじゃん」 「他の人と一緒に作業したいんだけど…」
そこで登場するのが**GitHub(ギットハブ)**です。
GitHubって何?
自分のPCに保存してある変更の歴史を、ネット上にも置いておける場所です。
しかも無料で使えます。
ノートの例でいうと、Gitが「自分の机の引き出しにコピーを保管すること」、GitHubが「そのコピーをクラウドに預けること」です。
預ければPCが壊れても安心だし、他の人もそこからコピーを取って一緒に作業できます。
この「ネット上に送る」操作を**push(プッシュ)**といいます。
逆に、誰かがネット上に送った最新の状態を自分のPCに取り込む操作を**pull(プル)**といいます。
「別パターンを試したい」ときは?
作業を進めていると、「ちょっと違うやり方も試してみたいけど、今の状態を壊したくないな」と思うことがあります。
そんなとき、**branch(ブランチ)**という機能を使います。
道が二手に分かれるイメージです。元の道はそのまま残しておいて、分かれた道で自由に実験できます。
うまくいったら元の道に合流させます。これを**merge(マージ)**といいます。失敗したら、その道を捨てるだけ。元の道にはまったく影響がありません。
まとめ:やることはたった4ステップ
普段Gitでやることは、たったこれだけです。
- ファイルを編集する(ふつうに作業する)
- add する(保存したいファイルを選ぶ。
git add .で全部まとめてOK) - commit する(変更を記録する)
- push する(ネット上に送って共有する)
最初はこの4つの流れだけ覚えれば十分です。ブランチやマージは、「必要だな」と感じたときに覚えれば大丈夫です。
Gitは最初こそとっつきにくいですが、一度使い始めると「なんで早く使わなかったんだろう」と思えるくらい便利な道具です。まずは add → commit → push の3つのコマンドから、気軽に始めてみてください。

